一橋便り

words: 川口卓
photo: サエキアキラ


神岡研究室内部写真

どうもこんにちは。現在一橋大学のWWWサーバのウェブマスターをしています、 法学部3年生、川口と申します。

このたび、佐伯さんにお話をいただいて、一橋大学の学生の日常生活について、 レポートを書かせていただくことになりました。どうぞよろしくお願いします(^_^)。

えっと、今回は一橋大学の学生がこのインターネットとどんな風に付き合っているのか、レポートしたいと思います。


川口さん@神岡研

一橋大学には、大学通りをはさんで東校舎と西校舎があること、もうご存じですよね。 国立の周辺に住んでいらっしゃる方は、東校舎で現在一般教養棟がだんだん完成されているのをみて、おお、新しい校舎ができるのかと思った方もいるかもしれません。 うわさでは、今度の工事で東校舎の建設予定地で、新種の動物が見つかって、環境保護団体から工事をストップしろという反対運動が行われたらしいです。 (ずいぶんと怪しい話ですが)そう、今年の10月から、小平分校が国立に移転して、 1、2年生も国立で一緒に勉強することになるので、今大学ではいろいろとその準備でいろいろな活動が盛んに行われています。 私が去年まで所属していた茶道部でも、部室が国立に移転するということで、設計図をに目を通したり、移転案についての意見、批判をしたりといろいろ大忙しでした。

そんな工事が行われている東校舎の校舎棟のコンピュータルームに一橋大学のWWWサーバマシン、mercuryがあります。 私たち管理者はほぼ毎日このコンピュータルームにいりびたってはサーバの管理や、研究活動にいそしんでいるわけであります(^^;)


一橋のホームページはここから発信される!

大体、法学部、経済学部は西校舎の建物で授業が行われるのですが、こちらの東校舎では情報意思決定、社会人類学のような、少し理系分野に絡んでくるような分野やフィールドワークの先生方の研究室や実験室が多くあって、 西校舎の大正ロマン的な雰囲気とはちょっと違っています。ちなみに東校舎の先生方はとてもみなさん本当に仲がよくて、ユーモアたっぷりな方ばかりです。ついこの前も中庭に教養棟を建設している飛島建設の方たちに頼んでプロの手でバーベキューの炉を作ってもらって、一緒にバーベキューをしていましたし、秋には飛島建設のクレーン車を使って、北の門にある大きな銀杏の木を揺らして銀杏取りをしたり (ここまでやるか、という感じです)していました。皆さん東校舎ライフを満喫していらっしゃいます。

コンピュータやワークステーションを使っている研究室もここにはたくさんあるので、ひとつのコンピュータのLANネットワークが独立したような形で存在しています。 一橋大学のネットワークは、二つのFDDI(光ファイバー回線)の大きな輪に複数の校舎別のLANがつながっているような形で構成されているわけです。なんと、このFDDI、ハードディスクのアクセスの速さより速いというから、驚きですよね。 私たちは文系の大学にしては結構恵まれた環境でコンピュータを使っているわけです。ネットサーフィンも、速いですよー。

西校舎には一橋大学のオフィシャルな情報処理センターというものがあります。 ここでは、入試のデータの管理をしたり、学生のアカウントの処理をしたり、大型汎用機の管理をしたりしています。もちろん授業でもここが使われます。こちらは別に制限などもないので、研究室に入っていなくても、一般の学生が自由に立ち入ってコンピュータを使うことができます。 大型汎用機のほか、DOS/Vマシンが20台程度、Macが3台程度あります。SASなどの、すごい統計のソフトがいろいろインストールされているので、主に経済学部の人たちに人気です。 一橋大学の学生は、入学するといつでも情報処理センターに申請すればメールのアドレスをもらえるようになっているので、情報処理センターのマシンをメール専用機として使っている人って。結構いるんですよ。女の子はおしゃべりの便利な道具としてメールを使っています。授業中に隣の人同士でメールを送りあったりとか。たとえば、 A:「ねえ、とどいた?」
B:「うん、とどいたぁ。」
A:「この授業つまんないねー。ぶっちしちゃおっかー。(注:「ぶっち」とは一橋生用語でサボることを指す)」 B:「賛成!ビルディいこー。(注:「ビルディとは近くにある安いファミリーレストラン。一橋生の溜まり場となっている)」 という感じです。(なんかメールの使い方が間違っているような)

ところで一橋大学にはMacのユーザーがとっても多いって、知ってましたか?多分MacはWindowsと違って、文系機械オンチ(!?)の一橋大学生でも簡単にセットアップできたり、ショートカットキーが統一されていたりして使いやすいからだろうと思うのですが、 実に学生の40%がMacを使っています。特に大学院の学生ともなると、ほぼ全員。大学の生協でも、 新学期にはMacの広告が目立ちます。特に商学部の人たちが多くマックを使っているようですね。女の子は「おしゃれだしぃ」という一言でMacに決めているようです。 僕の友達の女の子は自分のMacに「まっくん」という名前をつけて、「うちのまっくんがね、おかしいの」という感じです(^^;)

そんな状況を反映してか、商学部の伊丹先生の主導で、西校舎の本館にPowerMac20台を備えた本館パソコンルームが去年オープンしました。 僕もオープン当初からボランティアとしてそこで働いています。比較的情報処理センターは自由奔放にコンピュータを使えるように、という感じの雰囲気なのに対して、 私たちはいつでも恥ずかしがらずに何でも聞けるようなパソコンルームを目指そうというコンセプトで運営をしてきました。最初は商学部の一部のゼミの学生しか来なかったのですが、口コミでうわさが広まって、 今では常時満員状態、待ち行列もできるようになりました。今年の5月からは、部屋を拡張して、もう20台Windowsマシンも入ることになっています。 今のところ人員不足で10時から12時、13時30分から4時30分までが開館時間なのですが、「もっとあいていてほしい!」という意見が多いです。あと、この前の一橋祭では、 この部屋では、OBの方々が中心になって、パソコン&インターネット講習会が開催されました。とても盛況だったようです。


西校舎本館パソコンルーム

仕事のかたわら周りを見ると、やっぱりNetscapeを使ってネットサーフィンしている人が本当に多いですね。最近は就職専門のホームページというものがたくさん出ていて、 今の時期、会社や就職情報誌などのホームページを見ている人が多いみたいです。 そうそう、僕も現在就職活動中なのですが、就職雑誌や企業からのDMにもホームページのアドレスが書いてあるものがたくさんありますし、 この前はCD-ROMの就職雑誌なるもの 送られてきました。OBの先輩から「人事がホームページを作ったんだって。見てみてよ」というようなメールをもらったりもします。 「就職雑誌にのってたからやらなきゃと思って」といってインターネットの勉強を始める人も周りに本当に多いですね。

さてさて、ざっと一橋大学のインターネットとコンピュータ環境についてお話してきましたが、どうでしたか?僕たちの大学は実はインターネットに関してはほかの大学に だいぶ遅れて参加したので、先生、学生ともあまりまだ資源を使いこなしてはいないような気がします。逆に凝り固まっていないのでいろいろと新しいことができて楽しいのですが。

それでは、またお会いしましょう。(^^)/‾‾ BYE! p.s. 自分のホームページを久々にアップグレードしました。見てくださいね。 http://www.higashi.hit-u.ac.jp/‾taku

(Mar. 1996)